クラフトスモークチーズが誕生するまで
あらゆる食材の中からクルミがマッチ!
アーモンド、ジャイアントコーン、ピスタチオ、ピーナッツ、松の実、カシューナッツ等の各種ナッツ類、イチジク、干しぶどう等の各種ドライフルーツ類、ベーコンチップ、ガーリックスライス、フライドオニオン、オリーブ、干しシラス、ゴマ等あらゆる食材とチーズを組み合わせ、スモークしてみてテイスティングすることを3ヶ月間以上繰り返し、北米産の胡桃(くるみ)が一番チーズに合うという結論にいたりました。
結果。材料はチーズと胡桃(くるみ)だけのシンプルに
塩味のチーズと塩気のない胡桃の調和
こうしてシンプルな素材だけで構成された、これまでにないスモークチーズが生まれました。塩味のチーズと無塩の胡桃(くるみ)がお互いの味を引き立てています。食感を表現するとすれば、チーズがモチッ!として胡桃がサクッ!という感じです。さらに、胡桃はチーズと合わせる前に一度ローストすることにしました。なるべくサクッとした食感を保つよう水分量を減らします。形もワッフル型にすることこでスモークの纏う表面積を大きくしているのが特徴。
最も大切な燻製の工程では最高級のチップにこだわる
古いウイスキー樽のチップを使用
通常燻製には、サクラ、ナラ、クルミなど様々な樹種のチップが多く使用されます。国産や海外輸入チップなど各種あるなか、北鎌倉燻煙工房では、北米のウイスキー工場などで廃棄される古い樽を粉砕したものを提携工場の生産してもらい使用しています。もちろん製造コストはかかります。でも、スモーク商品にとって燻製工程が最も重要とい認識から、ここは、こだわりました。ほんのりウイスキーの香りとまではいきませんが(鼻の効く方はわかるらしい)、上質な燻製の薫りに仕上がっています。
チーズが溶けないような温度でじっくりと8〜10時間燻製
燻製の温度管理が一番の難題
最高級のチップも厳選し、あとはスモークするだけなのですが、これが結構難題。そもそもチーズは一定の温度で溶ける食材でスモーカー内の温度が上がらないようにする必要があります。そのため、ウイスキー樽を細かく粉砕して圧縮したウッドというキューブ状のものをゆっくりお線香のように燃やします。スモークの煙を貯めながら低温で燻製する方法をとっていまので、8〜10時間(季節や気温湿度によって違いがあります。)じっくりと燻製をする結果になります。一気にチップを燃やす方法と違いじわりとスモークがチーズの表面にまとい付くのです。
大きさも、色も、形も、ひとつずつ違うけど
それでもクラフトスモークチーズはやめません
ひとつひとつ湯せんで温めたチーズを手びねりで成形。スモークチーズの仕上がり形状は、季節や気温や庫内での場所などの条件で変わってしまうため、均質な商品は作れません。沢山工場で機械生産すれば??きっとそれも可能でしょうが、食べものは手作りが一番美味しいと考えています。1日に多くとも約100枚ずつと小さな製造所で少人数でつくる、手作りのスモークチーズ。1枚ずつ個性があるものだとご理解いただき、お召し上がりください。